2015年7月28日 投稿記事

 

 

ご支援頂いています皆様へ

これまで温かいご支援を頂き感謝申し上げます。

石川県在住の方は地元新聞に報道されていましたのでご存知かもしれませんが、金沢医科大学竹越理事長が行った私に対する複数の詐欺告訴事件について、金沢地方検察庁は、7月17日、すべて不起訴処分と決定しましたのでご報告させていただきます。

その経緯ですが、竹越理事長は、H25年2月に1度目、5月に2度目の告訴をし、6月10日に教授室と自宅などに警察による家宅捜索を受けました。竹越理事長は告訴した2つの件について全く罪になりそうにないとわかると、更には、8月に2度の計4回にも及ぶ告訴を繰り返しました。

私は、H26年2月〜3月にかけて9日間の警察事情聴取を受け、刑事さんに全てをお話し供述調書に署名捺印致しました。事情聴取を受けて私の追い出しを狙った不当な告訴であると改めて確信しました。その後、案件は検察庁に送られて捜査されていました。

一方、学内では、平成25年6月10日の家宅捜索直後に竹越理事長に呼び出され、副病院長、診療科長、薬事倫理委員長、地域連携部長などの要職解任を告知されました。そして、学長・病院長を加えた考査委員会なるものを組織し、2名の大学顧問弁護士による20数回の糾弾的聴取が始まりました。その間、北陸内科学会会長辞任を強要され、多くの共同研究者と進めていた厚労省・文部省への科学研究費申請書を今後一切受け付けないなどの妨害を受けていました。竹越理事長が「警察で潰せなければ学内で潰せ」と指示を出したと聞いています。

私は、大学・理事長・学長に対して「科研費申請妨害事件裁判」、「不当解任事件裁判」、「解雇不当裁判」を提訴し戦って参りました。1日も早く潔白の証明が欲しかったのですが、2年という歳月がかかってしまいました。

今の金沢医科大学は、理事会全員、大学評議員のほぼ全員が理事長の親派で固められ、理事長らの不正を指摘する人間は退職したか私のように排斥されたかで、数多くの不正を誰も指摘できない状況になっています。私は、勝算は少ないかもしれませんが、これまで同様に正悪を訴える裁判を続けて行く所存です。今回の不起訴処分が、理事長の不当不正の究明の糸口になることを願っています。

話は少し変わりますが、近年、「IgG4関連疾患」という新しい病気が日本から発信され、世界的にも21世紀に発見された新しい疾患だと大きなインパクトを与えています。これまで全国の先生方と心血注いで確立してきましたIgG4研究班の業績に、地方大学の私的スキャンダルで傷がつく事がとても心配でした。今回の不起訴処分で、全国の先生方にも厚生労働省にもご迷惑をおかけする可能性が無くなったことが大きな喜びです。

このような苦難には合いましたが、多くの患者さんや先生方、友人達から、厚い信頼と温かな励ましと大きな期待を頂けましたことは一生の宝物です。こんな目に合わなければ受け取ることが出来なかったものかもしれません。みなさまのお気持ちで本当に救われました。微力ながらリウマチ膠原病患者さんの診療とこれまでの研究の完成のために邁進いたします。どうぞ、これからもご支援とご指導をよろしくお願いいたします。

平成27年7月28日 梅原 久範

追伸:新聞記事の最後の大学コメント、「不起訴の決定(大学から詐欺犯が出なかったこと)は残念」というのは滑稽ですよね。

 

※地元新聞記事についてはこちらをご覧ください

裁判の経過報告 (平成27年3月20日)

梅原先生より、裁判の経過のご連絡をいただきましたので、皆様にお知らせ致します。

27年3月20日

ご支援頂いています皆様へ

早いもので、梅原先生が金沢医科大学を解雇されて1年が経ちます。これまで地位保全裁判で戦って来られましたが、それも3月12日に結審致しました。決定はほどなく言い渡されるとのことでした。

理事長は、梅原先生を追い出すために、電子カルテ、講座会計簿、学会研究会書類などから、実に15項目にも及ぶ嫌疑を創出し、解雇理由として挙げてきました。

大半がいいがかりに近いものですが、一つ一つを説明して反論しなければならず、弁護士さんのお力添えで膨大な文書と資料を裁判所に提出されました。梅原先生は多くの嫌疑をかけられましたが、知らずに学内規則に違反してしまった行為や、患者さんや診療のためとはいえ学内規則に違反していた行為は初めから素直に認めて来られました。

しかし金沢医大側は梅原先生が患者さんの命にかかわるような重大なミスや研究者としてあってはならない論文ねつ造などの不正を犯していないにもかかわらず、15もの極めて些細な嫌疑を挙げて解雇しようとしました。

例えば、梅原先生が電子カルテのIDパスワードを秘書と共有して診療したことに関しましては、実際の医療ではすでに多くの病院で医者の代行入力が認められていますが、金沢医大には代行システムがありません。梅原先生は極めて多くの患者に対しできるだけ円滑かつ適格な診療を行うために先生の IDパスワードを秘書と共有して診療されました。

しかし、「裁判は、規則を破ったかどうかという客観的判断の積み重ねである。それ故、医療現場の実情や新しいシステムの導入などの社会事情は2次的な判断になる」ということの様で、裁判官には、「梅原先生は先見の明があったかもしれませんが、それでも学内規則違反でしょう。」という判断になります。

確かに形式的にはそのとおりですが、是非、裁判官には現状を理解し、社会の実情に沿った決定を出して欲しいと望んでいます。

金沢医大職員の大半の方々は、大学や病院を良くしようとされています。梅原先生は、間違った運営について何度か理事長に直言し、教授会で発言されて来られました。全て金沢医大の診療や研究教育を向上させるために行なわれましたが、聞き入れられる事はありませんでした。

今回の裁判は、結果の如何に関わらず、金沢医大の内情を世間に知らせることが出来たと信じています。

これまで、梅原先生のために本当に多くの方々から温かいご支援を頂きました。金沢医大の中でも多くの良識ある教授や先生方から強い応援を受けられました。一緒に働いていた講座の先生11名から、梅原先生の復帰を願う署名を裁判所に出して頂きました。

患者会の皆さんからは、7520人もの署名を送って頂きました。共同研究や研究班、学会等で交流のある全国の先生方から1070人もの署名を頂きました。27人の患者さんからは、主治医として早く診療して欲しいと切実な嘆願書を裁判所に提出して頂きました。

皆様からの強い支えの御陰をもちまして、今日まで挫けずにやって来られました。

多くの想像もしない困難には合いましたが、それを上回る皆様のご好意や善意を戴けましたことは、梅原先生の人生でかけがえのない宝物になったと存じます。本当にありがとうございました。

梅原先生を支援する患者会

27年3月20日