27年6月15日
平成27年6月7日 ご支援頂いています皆さまへ これまで、本当に温かいご支援をいただきありがとうございます。 平成26年3月31日に竹越理事長に金沢医科大学を解雇された後、1日も早く患者の皆様のもとに戻って、これまでの診療や研究が再開できるように、金沢地方裁判所および名古屋高等裁判所金沢支部に地位の保全を訴えてきました。 竹越理事長は、私を排除するために、部下に命じて少しでも問題になりそうな私の行為を探し、私の解雇理由として挙げてきました。地位保全裁判では、真摯に説明と弁明を行い、ほとんどの解雇理由については理由がないと裁判官を説得できましたが、医療の実情や現場に対する裁判官の理解のなさのため、一部の形式的な学内規則違反(特に秘書に電子カルテ入力をさせたこと)について杓子定規な判断をされ、理事長側の思い通りの結果になりました。 現実の医療は、外来秘書の手助けを借りて行うのが一般で、厚労省も医師の負担軽減の方策として強く奨励しています。しかし、金沢医科大学の電子カルテシステムは、日本で最も古く、代行入力を証明するID/パスワードの承認機能というものがついていないために、秘書に私のID/パスワードで仕事をしてもらわなければなりませんでした。その実情を裁判官には理解してもらえませんでした。また、同じことを病院長や他の理事教授もやっていますが、そのことは不問にされました。 現在、文科省は国立大学病院の経営改善のために、学長への権力集中を進めてガバナンス(企業統治)の強化を推進しています。しかし、金沢医大は40年前からずっと、理事長が学長も病院長も指名するという完全な独裁運営が行われて来ました。竹越理事長に変わってからはその弊害が顕著で、理事長に少しでも反対するものは排除するという方針のもとに行われたのが今回の私の解雇です。今の金沢医大に必要なのは、理事長への権力集中ではなく、不正や横暴を抑制するための公正さと透明性だと思います。 不当な独裁運営が、教育を担う大学、患者の命を守る病院で行われている事自体をなんとかしなければいけないと思っています。そこで、この度、ご支援頂いた多くの方々の意見をお聞きした上で、金沢医大に対して解雇無効裁判を京都地裁に提訴いたしました。 これまで多大なご支援を頂きながら地位保全が叶わず、特に、患者の皆さんには、沢山の署名や嘆願行動までして頂きながら、金沢医大で皆さんの診療に携わる事が出来なくなっている事が一番辛いです。 私は、京都(久野病院)—金沢(城北病院)—福井(林病院)—舞鶴(共済病院)—京都と各地の病院でリウマチ膠原病外来を務めながらも毎日元気にやっています。これからも、どんな妨害が有ろうとも医療に対する熱意は変わりませんし、私自身もこれまでと変わらないままでいたいと願っています。 どうか上記の事情をご理解の上、これまで同様、温かい応援を頂ければ幸せです。 梅原 久範 |