裁判の経過報告 (平成27年3月20日)

梅原先生より、裁判の経過のご連絡をいただきましたので、皆様にお知らせ致します。

27年3月20日

ご支援頂いています皆様へ

早いもので、梅原先生が金沢医科大学を解雇されて1年が経ちます。これまで地位保全裁判で戦って来られましたが、それも3月12日に結審致しました。決定はほどなく言い渡されるとのことでした。

理事長は、梅原先生を追い出すために、電子カルテ、講座会計簿、学会研究会書類などから、実に15項目にも及ぶ嫌疑を創出し、解雇理由として挙げてきました。

大半がいいがかりに近いものですが、一つ一つを説明して反論しなければならず、弁護士さんのお力添えで膨大な文書と資料を裁判所に提出されました。梅原先生は多くの嫌疑をかけられましたが、知らずに学内規則に違反してしまった行為や、患者さんや診療のためとはいえ学内規則に違反していた行為は初めから素直に認めて来られました。

しかし金沢医大側は梅原先生が患者さんの命にかかわるような重大なミスや研究者としてあってはならない論文ねつ造などの不正を犯していないにもかかわらず、15もの極めて些細な嫌疑を挙げて解雇しようとしました。

例えば、梅原先生が電子カルテのIDパスワードを秘書と共有して診療したことに関しましては、実際の医療ではすでに多くの病院で医者の代行入力が認められていますが、金沢医大には代行システムがありません。梅原先生は極めて多くの患者に対しできるだけ円滑かつ適格な診療を行うために先生の IDパスワードを秘書と共有して診療されました。

しかし、「裁判は、規則を破ったかどうかという客観的判断の積み重ねである。それ故、医療現場の実情や新しいシステムの導入などの社会事情は2次的な判断になる」ということの様で、裁判官には、「梅原先生は先見の明があったかもしれませんが、それでも学内規則違反でしょう。」という判断になります。

確かに形式的にはそのとおりですが、是非、裁判官には現状を理解し、社会の実情に沿った決定を出して欲しいと望んでいます。

金沢医大職員の大半の方々は、大学や病院を良くしようとされています。梅原先生は、間違った運営について何度か理事長に直言し、教授会で発言されて来られました。全て金沢医大の診療や研究教育を向上させるために行なわれましたが、聞き入れられる事はありませんでした。

今回の裁判は、結果の如何に関わらず、金沢医大の内情を世間に知らせることが出来たと信じています。

これまで、梅原先生のために本当に多くの方々から温かいご支援を頂きました。金沢医大の中でも多くの良識ある教授や先生方から強い応援を受けられました。一緒に働いていた講座の先生11名から、梅原先生の復帰を願う署名を裁判所に出して頂きました。

患者会の皆さんからは、7520人もの署名を送って頂きました。共同研究や研究班、学会等で交流のある全国の先生方から1070人もの署名を頂きました。27人の患者さんからは、主治医として早く診療して欲しいと切実な嘆願書を裁判所に提出して頂きました。

皆様からの強い支えの御陰をもちまして、今日まで挫けずにやって来られました。

多くの想像もしない困難には合いましたが、それを上回る皆様のご好意や善意を戴けましたことは、梅原先生の人生でかけがえのない宝物になったと存じます。本当にありがとうございました。

梅原先生を支援する患者会

27年3月20日

 


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